[ 空想 ] ヒグマに襲われる
以下の文章は、空想です。クマに関して嫌な思いがある方は、読まないで下さい。



「友人と山歩きの途中で、ヒグマと遭遇して襲われる」という空想をした。

 深い山道を歩いていた。先頭は僕。後ろにAとBが居た。そして疲れ始めて黙々と歩いてる時に、ヤツと出くわした。体長2m程の黒いかたまり。ヒグマだ。

 瞬時に様々な衝動が僕を襲う。だが結果として驚きすぎて一瞬の間、何も出来なかった。その代わり「ヒグマから眼を逸らしたり、脱兎の如く逃げたら、襲われる」という知識がパッと出てきた。ヒグマと眼を合わせたまま、低く鋭い声で友人達に言う。

「ヒグマから眼をそらさずに荷物を地面に降ろして、後ずさりして!」

 口が殆ど動かなかったが、何とか言葉になった。奴を刺激しないようにそっと、荷物を置く。そして山歩き用に装備していたナイフを手で探って、後ずさりしながら取り出す。恐怖で体がガクガク震えだした。(空想している僕の体も、ガクガク震えた。) ヒグマはデカくて強い。弱肉強食のピラミッドの頂点に君臨している。そのパンチが当たったら人間は即死だ。絶対的な恐怖。

 奴と眼を合わせたまま対峙して、頭がグワングワンしてきた。一瞬のマバタキが怖い。そんな状態で、ヒグマの体の動き全体を警戒した。震えたまま後ずさりする。・・・ヒグマはこちらを警戒しながらも、荷物に気を留めた。友人Aは足がすくんでしまったようだ。Bにフォローを頼んだ。

 その時だ。パッとヒグマが僕を襲った。後ろの二人は茂みに駆け込んだ。僕は叫んでビクッとナイフを突き出す。当たった。一瞬ひるんだように見えたが、かえって激昂したようだ。(空想の中の僕は知らないけれど、この戦いはクマにとって無益ではなく、僕は餌なのだ。) ナイフを何度も突き出す。数秒間だけ持ちこたえる事ができた。しかしついに最後の瞬間がやってきた・・・。



 以上の事は、一人称視点で空想した事だ。恐怖は現実の僕にも感覚として襲った。ところでいざと言う時、実際に僕が「友人に対して知識を基に指示を出す」事が出来るかどうかは疑問だ。その時にならないと分からないけど、現実でも、ほんの少しだけ、勇気が持続する事を願う。ちなみに、ナイフはかなりご都合主義的な装備であって、実際に持っていることは、まずあり得ない。

 ヒグマの狩りの成功率は、そこまで高くない。今回の空想では、僕の対応が不味かった。戦闘行動は殆どの場合助からないだろうし、戦うにしても、ナイフを突き出した直後に逃げれば良かった。折角体が動いたのだし。

 ・・・仮にヒグマが咆哮していたら、どうなっていたであろうか?もう少し死期が早くなった、もしくは逃げ切ったと思う。恐怖のあまり恐慌して、全員が逃げて、追われて、運が悪ければ誰かが食べられていたと思う。すさまじい恐怖は、思考停止と迅速な行動を引き起こす。「ただただ逃げる」だ。(勿論、「凍りついたように動けなくなる」という事もあるけど)

 今までクマに襲われた人のことを思う。クマは狡猾な上に絶対的に強い。すさまじい恐怖であっただろう。心底からご冥福を祈る。


参考リンク
もしヒグマと出会った時は?
 →今回の僕の行動は、やはり幾つか間違ってます。
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by syatin | 2005-10-26 06:04 | 雑記
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