旅を感じた瞬間
日記も付けていなかった17の頃、イギリスのオックスフォードに1週間程、留学体験みたいなものに行ったことがある。

それなりに楽しんだけれど、その時のメンバーとはあまり馴染めなかった。自分含めて男3人、女7人くらいだったのだけれど、僕以外の男二人は元から友達で、両方とも勉強する意欲がないようだった。そして何だか仲良くなりづらかった。また女性陣は女性陣で固まっている感じだった。大した事無い体験留学なのに、女性vs男性みたいな感じになっていた。意味不明。

で、「なんだかなぁ」と思った僕は、団体行動の規則を破って、一人で宿舎を抜け出し、街を歩いた。その時、妙にリラックスしていたのを覚えている。


右も左も分からないの土地での、初めての一人歩き。

少し心細さのある、心地よい感覚。
不思議と体が軽かった。


当時の僕は、目の前に広がる綺麗な町並みには関心がなかった。今でもあの時の事を覚えているのは、その時味わった不思議な感覚が心地よかったからだと思う。街をふらついて、目的も無くお店に入った。何を買ったか覚えてない。ただ、「I'll buy this」と言った。(あとで調べたら「I'll take this」と載っていた。一応。) 僕が初めて、勉強以外の場で英語を使った瞬間だった。

本当に短い時間だったけど、僕が初めて「旅」を多少なりとも感じたのは、恐らくその時なんじゃないかと思う。もしその時のメンバーの中に自分の居場所を見つけていたら、一人歩きはしなかっただろう。そして、この感覚を味わうことは無かっただろう。どこで何が起こるか分からないものだ。

自分は確かに他者の存在を前提としている。でも、他者が一時的に「普段」とは全く離れ、違うものになる。そうすると、一切の「普段、他者に見せている自分」から解放される。それが一人旅で感じる感覚の内の一つなんじゃないかな。
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by syatin | 2005-03-20 02:03 |
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